レーザープリンター用紙の紙詰まりのトラブル対策法
もくじ
レーザープリンタ用紙の「紙詰まり」のトラブル対策法
プリンタ用の専用紙を指定する
プリンタ用紙は、会計や経理などの情報伝達の出力紙として欠かせない用紙ですが、意外と知られていないのがプリンター専用の用紙があるということです。私たちが事務所などで毎日使っているコピー用紙も同じように、コピー機専用にコーティングをした専用紙です。この専用紙はPPCと呼ばれて、普通紙として区別されています。
プリンタ用の専用紙を指定
プリンタもコピー機も機能的には同じ働きですから、プリンタで使う用紙も普通紙と同じように、コーディングした上質紙を使うことで、プリンタの紙詰まりを防止することが可能になります。印刷会社で、そのプリンタ用の印刷用紙として使う紙に、「PОDプリント上質紙」というのがあります。
ところが、印刷会社にプリンタ用紙の台紙の印刷を依頼して、コーディングをした上質紙を使わなかった場合、プリンタの紙詰まりの原因になる場合もありますので注意が必要です。もし印刷会社で、プリンタ用紙の印刷に、非コーティングの上質紙を使っていて、プリンタの調子が悪い場合は、「プリンタ用の専用紙」と、指定すると直ぐにシフトしてもらえると思います。
非加工紙の上質紙
印刷会社で一般に印刷する上質紙は、非加工の上質紙です。特殊な加工も加えないで、パルプを生成して、きれいに製紙した紙です。湿度対策がしていないので、湿度には弱い面もあります。加工がしていない分、料金も少し安いので、印刷会社では指定がなければ、この上質紙が使われます。
コーティングした上質紙 (普通紙)のメリット
一方、コピー用紙やプリンタ用紙は、コーティングを施した普通紙です。上質紙55㎏にコーディングしてあるのですが、手触りが少し厚く感じるのは、コーディングがしてあるためです。主に下記の点を改善して、プリンタの紙詰まりの防止がしてあります。
〇 上質紙より漂白度がやや高い。(紙が白く、印字が見やすい)
〇 上質紙55㎏にコーディングしてあるが、上質紙よりもやや嵩だかである。
(55㎏よりも厚く、重たくなっている)
〇 耐湿性が高い。
(プリンタなどは、高温で印字するので湿度に弱く、湿度でカールしやすくなる。)
用紙の紙の目は、縦目(T目)になっているか?
用紙には、製紙メーカーで紙を作る段階で、プラントでパルプを1方向に流しながら製造する時に生ずる流れ目があります。その流れ目を全紙にカットする方向で、縦目、横目が発生します。長辺の進行方向に平行に繊維が流れている紙を縦目(タテ目、T目)といい、流れ目と直角の方向に繊維が流れている紙を横目(ヨコ目、Y目)といいます。
これは、全紙の段階での紙目で、縦目、横目を決めますので、使用サイズA4(A4で使用する場合)にした時の紙目を選択する必要があります。プリンタは、基本的には紙の通し方向に対して順目(縦目)が、紙詰まりが少なく紙の通りが良いとされます。
プリンタには、A4の紙を横(長方形の長辺)に通すプリンタ(横置き図-3)と、縦(長方形の短辺)に通すプリンタ(縦置き図-4)があります。いずれのプリンタも通し方向に対して、紙目が縦目の方向に流れたほうが、紙詰まりが少なくなります。逆に紙目が横目で流れると紙がロールして紙詰まりの原因になる場合が多いと言われます。これは全紙の段階での規格(図-1・図−2参照)ですから、使用サイズA4にカットした時の「目の方向」を考えて、横目、縦目の規格を選んでください。A3や他のサイズも同じ考えです。
コピー用紙にも縦目と横目がある
ちなみに、プリンタの大手メーカーF社の公式サイトにも、プリンタの機種により縦目、横目の紙目の選択が推奨してあります。最近はプリンタの機能が高くなったせいもあり、プリンタの紙詰まりが少ないと、普段は紙目など気にすることもありません。もしも、紙詰まりが多く困ったときは、紙目のことを思い出して、紙目を指定してみるとよいかもしれません。
※全紙の場合のヨコ目・タテ目の表現は、A4の場合は逆になりますので、少し慣れが必要です。